598 :狐:2009/08/17(月) 23:12:17 ID:wbv9pMvX0
知人から聞いた話。実話だそうです。
修行中の若い僧2人が、用事があり一緒に車で出かけていた時のこと。
霊障事では、神道の神の眷属である狐に関わることも多々あるそうで、神社に出向き祈願(御力を借りる)をすることもあるとか。

狐にまつわる相談事もいろいろあるそうで、先輩である僧の話を聞くと、崇り事などで深刻な相談も多いらしい。
若い2人の僧は、車を走らせる中、「狐は怖いな、やっかいだな」と、その話で盛り上がっていた。

ある意味、神道の神に仕える眷属の悪口みたいなことを言っていた訳で。

その時、2人は何かの視線を気づき、フロントガラスの上方に顔を上げると、歩道橋の上になぜか狐の姿を見た。
そして狐の足元には、小幅の鉄パイプが1本。
唖然とした2人の僧の目には、狐が足元の鉄パイプを歩道橋から落としているのを目撃した。

運転していた僧が、急いでブレーキをかけて止まり、道路に落ちた鉄パイプにぶつかることはなかったが、あと少しで事故に遭っていたとのこと。

2人の僧は、神道の神に仕える眷属の悪いように言うのは真剣にまずいことだと認識し、それから気をつけるようになった。

もう1つ話を書きます。

これは、ある僧から聞いた話。
僧の仕事では、世間にはあまり知られないことがある。
それは、墓場の整理。

昔、人柱にされたとされる者や、古代の墓場などの人骨を掘り出し、供養をするとのこと。

中には、呪いがかかっているのがあるから、神に守護祈願をしながら、慎重に人骨を掘り起こし、綺麗にする。

話をしてくれた僧は、「最初はこの作業が嫌で恐ろしくて仕方なかった。
歯がちらばっていたら土からかき集めたり、人骨のある部分が無くてまた掘り起こしたりと。
だけど、人間慣れてくるもので、なんとか大丈夫になったよ」
と、ニッコリ笑った。

前の話へ

次の話へ