小笠原に泊まった夜

313 :本当にあった怖い名無し:2010/07/04(日) 01:52:19 ID:vUZTZ6ei0
小笠原に泊まった夜のことなんだけど。

夜中に目が覚めた。部屋の入り口の方から何かが近づいてくる気配がした。
部屋は暗かったけど、人がベッドの脇にくれば分かるくらいの明るさ。でも気配はするのに姿は見えない。やばいなーと思いつつ様子を伺ってたら、そいつは躊躇なくベッドに入ってきた。俺の脇に倒れ込んできたと言った方がいいかも。

隣に寝転んだそいつに肩をつかまれ仰向けにさせられた。触られた瞬間に身体の自由がきかなくなった。

目は開いていて、部屋の様子はかろうじて分かるんだけどそいつの姿は見えない。でもしっかりと、触られている感触がある。俺の腕とか頬とか、体中に手を這わせてきた。少し冷たかったけど、死人のものとは違う、血の通った暖かさ。動きが艶かしい。エロい。でも怖い。


「あらあら、こーんなに飲んで」
床に転がるビールの空き缶を見たのかな。ふいに耳元でささやかれた。息がかかってくすぐったい。むーエロい。

「それで、つぶれて寝ちゃってたってわけねー。ふぅん。ひどいよね。10時半に約束してたのにね」

え?え?約束してたっけ。いつ、どこで?
寝起きで責められると頭がパニクる。いつの約束?なんだっけ?ちうか、お前だれだっけ?

ふいに唇を吸われた。ええええ?
両手で顔を挟んで、無理やりキスする感じ。

「んー。んふふふっ」

時折唇を離してはいたずらっぽくそう笑いながら、何度もキスをしてきた。あ、やば、気持ちいいかも。

怖いの?夢なの?誰なの?もう正直よくわからないので考えることをやめ、この際思いっきり快楽に身を委ねて楽しむことにした。

相変わらず彼女の姿は見えない。けど触感だけがやたらリアルだ。俺の体に脚を絡ませ、手は体中をなで回す。どうやら素足にホットパンツ、上はタンクトップで、、の、のーぶらでいらっしゃる。なんてことだ。ありがたすぎる。

もう好きにしてくれと思ってしまった。唇を重ねながら彼女の両手が、俺の頬から首筋にするりとおりた。そして、指先に力が入った。あ、しまった!

首を締め上げられた。非常にまずいことになった。ここでこいつに魂を渡すにはサービスが足りなすぎるしとか考えて、うーん、どうしたらいい?そうだ、集中だ。集中しろ。
おっぱいだ。
俺は上腕部に当たるおっぱいに全神経を集中させ…
ダメだった。

「ぐ、、が、、」何とか声が出た。出せた。

「ふ、、ふ、ざ、、けるなっ!」最後の「けるな」は相当大きな声が出たと思う。
深夜に近所迷惑も甚だしい。だがおかげで呪縛が解けた。

急いで枕元のライトを点け、時計を見たら午前3時だった。

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