ゴールデンレトリバーを連れて登山へ出かけた

432 : ◆24KCy1X8lU :2010/06/02(水) 19:20:47 ID:pFn4lSjI0
定年退職した父が、
愛犬のゴールデンレトリバーを連れて登山へ出かけた。
山頂に着き、近くのログキャビンに1泊して下山する予定だった。
疲れていたこともあり、夜の9時過ぎにはベッドに入った。

風の強い夜だった。
ログキャビンのドアや窓が風に合わせてガタガタと音を立てる。
疲れもあり、ぐっくりと眠っていたようだが、
奇妙な音で目を覚ます。
ポタッポタッポタッポタッ
キッチンの水道から水が漏れているのだろうか・・・。
ポタッポタッポタッポタッ
少々気味が悪くなり、ベッドから愛犬を呼びつけ
手を舐めさせて安心すると、また眠りについた。

次の日の早朝、あまりにも生臭いニオイで目を覚ます。
床一面が真っ赤に染まり、
壁には愛犬が斧で突き刺され、死に絶えている。
急いでログキャビンの管理室へ行き、事情を説明しようとしたが、
管理室の中には誰もいない。
テレビも電話もない管理室で途方に暮れていると、
先程の光景が脳裏に浮かび、寒気がする。

見渡すと、ラジオを発見し、スイッチを入れる。
管理室の窓から外を眺め、管理人が戻るのを待つ。
ラジオからこんなニュースが流れた。
「昨夜、○○山付近の重度障害者施設から、
一人の男性患者が逃走し、現在も捜索が続けられています。」

○○山?
まさに今自分がいる山である。
無人の管理室で突然耳にした情報で父は動揺し、
すぐに下山しようと自分のログキャビンに戻った。
愛犬の無残な様子に胸が痛みながらも、
急いで荷物をリュックに詰め込む。
枕元に置いてあった地図をたたもうとした時、
地図に大きく赤い文字が書かれていることに気付いた。


「に ん げ ん だ っ て
  な め ら れ る」

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