自転車
113 :自転車1/2:2010/05/17(月) 20:20:42 ID:5mj0dyUb0
知り合いの体験談です。
知り合いの彼をA、彼の友人をBとします。
自転車の描写が分かりにくかったらごめん。
二人は幼稚園の頃、Bの自宅のガレージで遊んでいた。
後輪が浮くタイプのスタンドのついた自転車で、スタンドをかけたまま
がーっとこぎまくるという遊びだ。やったことある人も多いと思う。
最初のうちは面白がってやっていたが、だんだんAは飽きてきた。
そこでイタズラを思いついた。
スタンドを外れないようロックする部分を、Bがこいでいる間に外したのだ。
気づかずにしばらくこいでいたBだが、何かの弾みでスタンドが上がってしまった。
全速力でこいでいた自転車は、そのまま道に飛び出した。
Aが声をあげる間もなかった。
運悪く、自転車はちょうど車が走ってきたところに衝突。
Bは即死だった。
Aはまさか自分のイタズラがそんな惨事を招くとは思っておらず、
言い出せないまま時間が流れた。
幼稚園児だった彼は、成長するにしたがって記憶も罪の意識も薄れていった。
Aが20歳で大学生のときに話は飛ぶ。
学校帰り、駐輪場で自分の自転車を見つけ、さあ帰ろうと思ったときに
違和感を感じた。
スタンドのロックが外れている?
たまたま自分がロックし忘れただけだろう。
そう思いAはさして気にせず帰宅した。
しかし、次の日もスタンドのロックは外れていた。
しかも気づいた。
Aの自転車はスタンドを立てると自動的にロックのかかるタイプで
スタンドだけ立ててロックを忘れることはありえなかった。
Bのことを久々に思い出した。
少し気味が悪かったが、気にしないことにした。
それから毎日ロックは外されていた。
「Bの霊なのか?……どうしたらいいんだ……?」
そんな折、たまたまAは近所のドラッグストアでBの母に会った。
ずいぶん久々だった。二人はしばらく雑談を交わした。
ふいにBの母は言った。「そうそう、自転車のスタンドは気をつけてね。今さらだけど」
Aは答えた。「大丈夫ですよ、俺のはスタンド立てたらロックも一緒にかかるタイプだから」
Bの母は言った。
「Bのも、そうだったのよ」

