実家のはなし

991 :実家のはなし1/2:2010/01/06(水) 06:15:20 ID:5498W9o50
うちの実家、8年前に新築のローン払えなくなって差し押さえくらって無くなったんだけど
その時の馬鹿な話。
新築してから変な事起こりまくりになったんだ。
二階から音がするのに誰もいないとかは当たり前で
風呂入ってたら、外から砂砂利を踏んでジャリッ…ジャリッ…って足音が近寄ってくる
窓開けてみても誰もいない。でも外を見てる時も足音はしてんのよ
どんどん迫ってきて窓の近くで右往左往して消える。こんなの3日に1回くらいあってたから
当時高校生だった俺は早く窓コンコンってやれよチキンが!くらいにしか思ってなかった。
若いって凄いよな。
そんなある日、親父が神経性の病気を患って1年以上働けなくなった。
さらに悪いことにキチガイの父の兄が帰ってきて(うちは本家で父は4男)
毎日酔っ払って騒ぐんでK察がきたりするようになった。
両親はキチ兄を死ぬほど嫌いだったので、二人で新築1年の家を出て行った。
家には俺とそのキチ、それと婆ちゃんだけになった。
それからも俺とキチの刃物沙汰の喧嘩とか、ヤミ金の奴らが集団で家に来たりと色々あったんだが
結局ローンを払えなくなって実家は無くなった。

んでしばらく後の正月に、親子4人で話してた時に
ふと実家にいた頃見た夢の話になった。
真っ暗な坂の一本道を、親子4人で頂上に向かって歩いている
頂上には真っ暗なのにはっきり見える赤い鳥居があって、そこに向かって歩いているようだ
みんな無言でひたすら歩いてさぁ鳥居をくぐろう、ってとこで親父が座り込んだ
俺たちがすぐそこだから頑張れとか声かけても、まったく反応しないで動かない
仕方なく親父を置いて3人で鳥居をくぐった所で目が覚めた
その夢を話したら、母と妹の顔色が変わった。
2人とも同じ夢をみてた。
妙な話もあるもんだ、と笑っていたら今度は親父が話しだした
ウチの裏庭には小さな御堂があったんだが、新築する際に取り壊した
それは御参りもきっちりやったらしいけどその後に
隣の家との境目の壁に、その御堂の土台だった石を使ったらしい
父方の話し合いで、何かを残そうとしたそうな
でもどこをどう考えてもそれは愚か過ぎる。
俺は色々と納得したが、結局あの夢は
俺たち3人に父を見捨てろって警告だったんだろうか
それとも罰当たりな父を早く何とかしろって警告だったんかな
ま、考えても仕方ないけど。
そういえば実家はあれからちょくちょく入居者が変わってるみたいだけど
結局居つく人はいないそうな。
俺は今も実家を買い戻そうと、一生懸命貯金している。
あんま怖くなくてすません。でも全部実話です

前の話へ

次の話へ