黄色いカッパと赤い傘の女

463 :本当にあった怖い名無し:2009/09/28(月) 18:41:19 ID:mxBa7HLIO
友人と晩飯を食べた時に怖い話を聞いた。
夜中のダムの道に黄色いカッパと赤い傘の女がいて、通り掛かりの車を呼び止め乗せていけと頼むらしい。
友人は連れと三人ほどでその女に逢い、あまりの不自然さに振り切って逃げ。
その後に同じ体験をした人に会い、その女は幽霊だと聞かされたらしい。

ところが、この女が友人に憑いていたのか、それが自分に来たのか。友人と別れた後に、急な寒気に襲われ出した。
…憑かれたか?
このまま家に連れて帰っても仕方ない。どこかで下ろさなきゃいけない。
帰りに24時間営業のディスカウントショップに寄ったら、三人ほどのDQNがいる。
一人じゃ何も出来ないやつが、大声でわめきながら陳列商品を散らして回っている。
「おい、オレなんかよりアイツみたいなワイルドなやつに憑いた方が頼り甲斐あるぜ」
群の中心になっているやつを睨みながら、やさしく念じた。
とたんに肩の重さや寒気がフッと抜け、憑かれたのが解放されたのを感じた。
一応清めにワンカップ酒と塩を買い、そそくさと店を出た。

その後、特に障害はない。
友人にはメールで苦情を出したら、笑いながら謝罪がきた。
DQNのその後なんて、知った事じゃない。

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