左肩をとん、と叩かれた

701 :本当にあった怖い名無し:2009/07/02(木) 16:36:38 ID:/PZ5gi+d0
駄文投下します。一応実話。

その日は大学の必修講義のレポート提出日だった。
朝起きてからレポートを印刷してみると、どうやらインク切れのようで正しく印刷出来ない。
マジかよ、と焦った俺は、早めに出て行って大学で印刷しよう、と考えた。

さっさと荷物をまとめて家を出る。エレベーターのボタンを押して、来るのを待っていると左肩をとん、と叩かれた。
はい?と振り返ると誰もいない。
あまりに急いで出て来たもんだから忘れ物したんじゃ?という考えがなぜか頭をよぎった。
やって来たエレベーターに乗って、鞄の中を確かめる。
レポートのデータが入ったUSBメモリ、ノートPC、筆記用具に教科書...なんだ平気じゃないか、と思った俺は特に気にせずに大学に向かった。

大学に着いて、レポートを印刷してから俺は気付いた。
このレポートはホチキスで止めずに、専用のクリップで止めなければならない。
忘れないように目立つ所に置いておいたのに、俺はクリップを持って来てない...しょうがないので、ホチキスで止めて提出箱に入れた。

肩を叩いて教えてくれた誰かさん、気づけなくてスイマセン、と心の中で謝った。
きっと何で気付かないんだよ!とやきもきしてたんだろうなぁ。

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